トリプルキャンサーのブログ

多少でもどなたかの参考になればと書き始めました

腹膜播種、凄い人のはなし。

学生のころの友人が日本史を専攻していたのに、社会人になりだいぶ経って会社をやめ大学院に通い、やがて臨床心理士になりました。

そして病院に勤める傍ら、今はがんサポートに勤めています。

私はがんなったことをあまり人に話したくなかったし、お勤めもしていないのであまりまわりの人に話す必要もなかったのですが、その友人には去年連絡をしてそれ以来、色々教えてもらったり相談にのってもらっています。

今回、HIPECの手術を受けるかどうか迷っている時に、がんサポートのホームページで腹膜播種手術を受けたと思われる女性の体験談が載っていたので聞いてみると、知り合いなので会わせてもらえる段取りまでしてくれました。

彼女はその時まだ手術し数ヵ月入院、そんなに経っていなくてあまり食事も取れず、大変な時だったにもかかわらず、友人と私の主人も含め4人で会って体験談やアドバイスをしてくれました。


彼女は35歳の時、顆粒性というタイプは違いますが卵巣境界悪性腫瘍になり、腹膜播種手術を10回ちかく受けたそうです。

しかも手術の時も、一人暮らしなので大阪の病院ではひとりで入院生活を乗りきっているそうです。

今年50歳なので15年も頑張っていらっしゃる、私からみたらカリスマなのです。

理系の彼女はみずからその先生の高価な学術書を購入して付箋紙を付け、ぼろぼろになるまで読み込んで勉強しています。

その学術書のなかには10人くらいの手術例が載っているのですが、その後生存しているのは彼女を含めて2人だけだそうです。

彼女が生き残っているのは偶然ではなくて、それだけ理解し努力を怠らない15年がそうさせているのではと思いました。

私も真似っこしようと思いましたが、その本は腹膜播種の先生から主治医に渡して下さいと言われたので目もろくに通さず渡してしまいました。

後から読みたいので貸して下さいと頼んだのですが、倉庫に入っててわからないとのこと⤵

先生に渡した時まったく興味なさそうだったから仕方がないけれど、あれ買うと一万円するから私もなかなか自腹切れなくてジレンマです。

そんなことじゃ駄目だと思うけど、読んでもやっぱりわからないでしょうね⤵

正直な話、どんな手術をするのかまったく理解していなくて、昨晩腹膜を剥がすって知ってエ~痛そうと、こころが折れそうです。

HIPECと化学療法

正直とても迷っています。

HIPECがリスクを伴う手術というだけではなく、人工肛門、膀胱になることも今までのCTで可能性があるようです。

その覚悟がなかったら手術は出来ないと腹膜播種の先生からは言われています。

私の母が大腸がんで人工肛門にした時、その存在さえ知らなくてショックを受け、またその頃の闘病の様子を思い出すのは今でもつらくて、普段は記憶を封印しています。

でも、ゲノム検査によって私が母の遺伝子を受け継いだリンチ症候群で、当然大腸がんのリスクがあるばかりでなく、何処にがんが出てもおかしくないがん患者であることがわかりました。

そして大腸がん由来のPMS2遺伝子異常から、子宮も卵巣もがんになったということまで特定されました。


化学療法で一回目のTCの効果確認の時に、PETで咽頭部に新規病変を指摘され、咽頭科のがん専門の先生に診ていただいたのですが、それががんなのか、がんであればそれが転移に依るものなのか、原発なのか、生検しないとわからない言われました。

調べてみると咽頭原発ならあのオプジーボが最近使えるようになったばかりで、先生にうかがうと大学病院でも使い始めていることがわかりました。

もし生検してオプジーボを使ってもらえたなら、卵巣がんの最終兵器遺伝子検査で60%の奏功率と言われているので一石二鳥と思っていたのです。


ところが、卵巣の治療でTCを使い始めたら間もなく(TCは咽頭がんにも効果があると先生から言われていたのですが)、首から指摘されていたものがなくなっていました。

余談ですが、小腸にできた悪性リンパ腫も昨年診断的治療の為リツキサンを投薬して`寛解´と言われていたのが、同じく卵巣治療のTCを合計9回もした波及効果で`完全寛解´と血液内科の先生にニコニコしながらおっしゃってくださいました。

私には一石三鳥だったのか、このようにTCは色々ながんにも効果があるようです。


話が少し脱線し長くなりましたが、このように化学療法は確かに効果はあるものの、腹膜播種の治療では抗がん剤だけでは不十分で、今のままでは100%再発します、と言われています。(私の場合再再発)


化学療法を9回したにもかかわらずマーカー値が標準値まで下がらなかったので、経過観察に入った今何らか手を打つなら 腫瘍がいちばん減っている今がチャンスだと言われており、腹膜播種手術という大きな賭けに挑むべきか決断できぬまま手術予定日は迫ってきています。

`がんではない!´にガックリ⤵⤵その2

前回は、境界悪性腫瘍の治療について、医師が必要と判断すれば新薬リムパーザを本来使えるはずが、その大学病院では私が境界悪性だからという理由で治療できないとあらためて回答がありました。


実はなぜこの薬にこだわるかというと、この先どんなに良い薬が出ても、境界悪性だからという理由で使わせてもらえないという可能性があるからです。


でもそれよりももっと根源的な重要な問題が


`がんではない´


と今でも言われていることです。

前々回の診察時にリムパーザとがんか否かで先生と議論してしまって、

`議論するのは好きではない、

アドバイスしてくれる医師がいるのだったらそこで診てもらえばいいい´

と言われてしまいました。


それにしても、抗がん剤した時の入院診療計画書には病名に`卵巣CAR´って書いてあるのに、一体どういうことなの⁉

(CAR=Carcinoma=癌腫と調べると載っている)


卵巣境界悪性腫瘍って病名は確かにわかりくいけれど、良性と悪性の中間に位置づけられる腫瘍で、がんとの違いは浸潤(腫瘍細胞が増殖して拡がっていくこと)や転移があるかがポイントのようです。


私なりに色々なドクターにセカンドオピニオンを求めた時、

①国立がんセンターの腫瘍内科のS先生から、腹膜播種は転移と同じでステージ4、余命一年と言われた

②対がん協会の有明がん顧問のT先生からは、そこの大学病院の教授にも聞いてご覧なさい、境界悪性はがんだと言いますよと言われ、

③慶應のゲノムのN先生も、腹膜播種しているということは臨床で悪性

④HIPECの先生も、臨床をみないで病理診断(組織片)だけで判断できるわけがないと

⑤前⚪⚪医にも、がんだから抗がん剤をやっているんですよと

⑥がん電話相談でも腹膜播種ならがんだと思う

とそれなりに専門家の意見を聞いています。


現主治医の意見は、

①一回目の手術の病理診断が境界悪性だった

②病理診断のもとにやっているので、境界悪性は治療しないという方針で決まっている

③二回目の生研でも病理診断が境界悪性だった。それを変えるわけにはいかない

④もし境界悪性でリムパーザを処方すると保険適用で通らなかった時病院の損失になる

(健保担当者は厚労省と同じ見解で、主治医が治療に必要と判断すればOKと確認済なのに再度同じ説明でした)


結局、教授もがん研の先生と一緒に卵巣がんの小冊子に投稿している`名医´と言われている方なので、

腹膜播種=悪性腫瘍=がん

なのはわかりきっているはずです。

一回目の手術後、婦人科として境界悪性なのですぐ再発するのはありえないので無治療でいくと、カンファレンスで決めて腹膜播種になってしまった責任があるので、がんと認めることは誤診を認めることと同じだから、今回も境界悪性のままで通さざるを得ないということ???と解釈しました。

婦人科は裁判とかになりやすくて、今はあまり婦人科医になりたがらないなんていう人がいるけれど、私は先入観に捕らわれないで事実をしっかり診て、的確な治療を早急にしていただきたいだけです。

裁判沙汰になるのを危惧して、適切な診断名が付かず受けられるはずの治療が受けられないとしたら、本末転倒もいいところです。

もちろん、そんなことではなくて単純に私の大きな勘違いであればいいと思います。

ちょっと邪推しすぎてしまったとしたら本当に申し訳ありません❗

どんな診断名がつこうと構わなくて、適切な治療が受けられるのを望んでいるだけです。