トリプルキャンサーのブログ

多少でもどなたかの参考になればと書き始めました

`がんではない!´にガックリ⤵⤵その1

一昨日、婦人科の診察があって病院に行ってきました。

カンファレンスの結果報告がありました。

ブログの一番最初のページに、主治医と今後の治療をめぐって対立してしまい、

`他で治療してもらえばいい≒もう来るな´

と言われてしまったことを書きました。

前回の診察時、今後の治療をどうするかについて話し合っていて、再発した時に今年認可された新薬が使える、使えないを巡って議論になったのですがカンファレンスの結論は、

`使えない´との回答でした。

正直、もう何故使えないか?という質問もムダなのがわかっていたので、決まった報告を聞いただけになりました。


ただ私にとって実はもう1つ、薬よりさらに大切な同意できない問題があって議論になってしまいました。

それは


`がんではない´


と言われていることなのです。

実は前から何度か医師から聞いてきました。

正式な病名は`卵巣境界悪性腫瘍´で、詳しく

知っているという人は専門家でないかぎりまずいないと思います。

私の場合、最初の手術でその病名がつきましたが、最初と今の主治医の病気に対する受け止め方が違い、今の主治医は何度か私にがんではないと言っていたのです。

最初はどういう意味で言っているのだろう、私の聞き間違い?、手術しないと誕生日は迎えられないとか、腹膜播種は転移と同じでステージ4であと一年くらいという他の医師たちからの余命宣告は間違いだったのだろうか?

と思いつつもきちんと確認出来ずにいました。

今回、4月から認可されたリムパーザという薬が使える、使えないの問題も

厚労省、国民健康保険、製薬会社は`医師が治療に必要と判断すれば境界悪性でも使える´との回答だったので、主治医に病院に損失を与えることはないはず、と伝えたのです。


すると今度は、`遺伝子検査でリンチ症候群だったのでBRCAの患者にもともと効果がある薬なので効くかどうかわからない´

と理由を変えてきました。

説明すると長くなってしまうのですが、

`使える患者さんは再発でTCが効くという条件であって、リンチ症候群とか、境界悪性だから使えないなんてことはルールにないし、効果がなければすぐに止めます。

O教授にも前に生検すべきと呼び出された時に新薬を次の治療のひとつとして紹介され、説明を受けたというサインまでしました´

と粘りました。

そして

`カンファレンスで使えるよう先生から推して下さい´とお願いしたところ、

`私からは意見を言うつもりはありません。他の人達がどう判断するかです´

とガックリ⤵⤵する言葉が帰ってきました。

前回の診察でのやりとりに対するカンファレンスの新薬は使えないの結論は実はがんではないからということのようなのですが、

長くなったので、`がんではない´のやりとりはまた次回✋

リンチ症候群 その2

がんの治療をする為、有効な薬を見つける手段としてゲノム検査をしましたが、その過程でわかってきたことが`家族性腫瘍´の存在です。


私の母は大腸がんで亡くなりましたが、葬儀の際母方の親戚のおじさまから`大腸がんの家系だから´と言われたのです。

母方の親戚の誰が大腸がんだったのか私は知らないのですが、そう言うくらい大腸がんになった親戚が多かったのでしょう。

それからは用心の為、上部・下部を交代で内視鏡をほぼ一年おきにしてきました。


しかし今回私がなったのは卵巣がん(境界悪性)、子宮体がん、悪性リンパ腫で、一見大腸がんとは関係なさそうなのですが、実は卵巣がんと子宮がんが家族性腫瘍であるリンチ症候群からきていることがわかりました。


最初に遺伝子検査で指摘されたことは、私の場合遺伝子異常が16~7個と、普通の人より5、6倍ありどの遺伝子がというよりは数が多いことが問題とのことでした。


さらに最近になってわかったことが`PMS2´という遺伝子の異常が、リンチ症候群という`遺伝性非ポリポーシス大腸がん´の原因であるとのこと。


リンチ症候群の確定については、ゲノム検査とは別に半年くらいかけて血液を提供して研究に協力することで確定されたのですが、あくまでも家族性腫瘍の研究が目的なので、患者の治療や利益にはならない為、治療を目的とするゲノム検査とはっきりわけておかないと話が合わないです。


新しくなにか治療に有効な情報が得られるのではと期待して行くと(有料なので)無駄だった感が強いのであまりお薦めはしません。

患者でなくその家族のがん予防が目的で行っている研究だそうです。

リンチ症候群 その1

トリプルキャンサーという、ふつうではあり得ない3つの原発のがんに同時になったのは何故だろうと考えていましたが、その疑問を解いてくれたのがゲノム検査でした。


慶應でのゲノム検査を実施しようと決めたのは、手術後の病理診断が卵巣がんではなく卵巣境界悪性だったのが一番大きな理由で、卵巣がんに比べて境界悪性は抗がん剤が効きにくいと聞いていたからです。


再手術したり放射線が使えると良かったのですが、腫瘍の位置が膓に近く膓を傷つける可能性があるし、既に腹膜播種にもなっている為治療をするなら抗がん剤と言われました。


結局、境界悪性に効くかどうかわからないけれど、卵巣がんに準じた治療をするしかなかったのでTCをしたのですが、これが幸いなぜか効いてくれたのです。


本来であれば、ゲノム検査をやったその結果お薦めの薬をするのがベストでしたが、ゲノムの結果を待っている猶予はなかったので卵巣がんの標準治療であるTCをしましたが、結果的には慶應のゲノム検査で有効とされた薬と合致していました。


もう1つゲノム検査で選られたお薦めの薬がオプジーボでした。

オプジーボはまだ卵巣がんには保険適用になっておらず、肺がんや喉頭がんくらいにしか使われていません。

さらに奏功率は約20%と聞いていますが、私の遺伝子検査では60%とのこと。

とはいえ保険が適用されないと、いくら値下げされたとはいえこんなに高価な薬を自費で使い続けることはできません。


ゲノムの先生のお話では、できるだけTCで引っ張って、オプジーボが保険適用になるまで頑張ると良いでしょう、とのことでした。


リンチ症候群のお話をするつもりでしたが長くなったのでまた✋