トリプルキャンサーのブログ

多少でもどなたかの参考になればと書き始めました

体重がプラス15キロ

喜んでいいのか、女性としては少し微妙なのですが、体重が病気する前から比べて+10㎏、手術後に痩せた時から比べて+15㎏増えました。

病気が発覚する前は体重が3㎏増えて、それが腹水だったことに気がつかず、足を手術した為の運動不足だと思っていました。

去年は次第に体重が増加していって、CTを撮っていたので、その時には病気が再発し、それが腹水だとわかりました。

今も数ヶ月に一度はCT、半年に一度はPETを撮るようにしているので、腹水の心配はとりあえずないと思っています。

体重が増加した原因は、足のリンパ浮腫による運動不足ですが、もうひとつにはダイエットをしなくなったこともあります。

いくつか理由がありますが、いちばんが病気に負けられないからです。

ゲルソン療法や人参ジュースにも、興味はありましたが、野菜多めの食生活にしたり、冷凍人参ジュースを送ってもらうのがせいぜいで、自分で今までの食生活を大きく変えることは無理でした。

また、いつも血液検査を見ると、タンパク質が少なくて肉や魚を摂る必要があるという結果になるので、必要なのはバランスのとれた食事で、免疫力をあげなければならないようです。

幸いだったのは、抗がん剤を9回することになっても、気持ち悪かったり、味覚がおかしくて苦かったり味がわからなくなることがあっても、それを無視して食べることができたことでした。

肝臓がんになった人から、

「食べることが基本で、最後はそれだよ!」と病気になった時にアドバイスをもらい、それが深く心の中に刻まれていたのもあるかもしれません。

悪性リンパ腫が小腸の腸管膜にでき、手術で切除後、1週間ほど絶食させられた時は、先生に向かって、

「お腹がグーグーなって、私、餓死しちゃいます」

なんて悪態をついていたくらい食欲がありました。

絶食で胃が小さくなったのか、体重が腹水を除いても5㎏くらい減りましたが、その後抗がん剤に負けず体重は増えていきました。

結局、自己ベストを更新し続け、大台に乗せ、見たことのない数字になっています💦

抗がん剤で入院中の時に、若手の当直の優しい先生と、体重のことを話す機会があったのですが、

「でも、体重が増えるのは良いことですよ。

がん悪質液って知っていますか?

がんに体が負けていないというとですから」

と言われました。

がんの炎症で、悪質液が体を衰えさせる状態で、私も去年抗がん剤の治療がなかなか始まらず、腹水が再び溜まり始めたころは、そうなりかけました。

体重は腹水で増えているのに、右足は、リンパ浮腫の左足に比べて筋肉はなくなりガリガリで、腕も筋肉がなくなり、血液検査でもCRPの炎症値が高くなっていました。

そうなると予後が短いとのデータがあるそうです。

そんなこともあり、ダイエットよりたとえ肥って見た目が悪くなっても、命のほうが大事。

それに私の場合、遺伝性大腸がんの遺伝子があって、いつ大腸を切ったりストマにしなければなるかわからないので、食べたいものは我慢しないで、今のうちに食べておこうということもあります。

私に限ったことではなく、重篤な病気にかかったり、余命宣告などされると、今までのルールや価値観が変わらざるを得なくなります。

全ての女性にはあてはまらないかもしれませんが、闘病中は、抗がん剤で髪の毛やまつげ、眉毛が抜けたり、リンパ浮腫で片足だけが象のようになったり、肌も黒ずんだりと、

「もうお洒落したり✨💄👠、遊びに行くことを止めなさい」

と神様から告げられたも同然と感じました。

それまでは、ピアノを10年、居合の柳生新陰流も4年で3段になり、その前は空手も剛柔流を6年位2段、ジャニーズのkinkiやV6のコンサートとか、それなりにアクティブに過ごしていたけど、すべてが過去になってしまったかな💧

毎年、来年は…と抱負を考えても、今までのようには過ごせない、体力がそこまで回復できる自信もないし、再発に対してどうするのかが最重要課題。

でも、ここまで来られたことに本当に感謝だし、美味しいものをいただけることにも、主人がいつも食事をつくってくれることも、可愛い16才のなるミニチュアダックスのワンコ🐶と一緒に居られることも、ふつうでもあたりまえでもない。

来年は、まだ想像もつかないけれど、皆様も私も、悔いのない素晴らしい毎日を送れますように☺

標準治療の先にあるもの

昨日は、いつもの大学病院の、血液内科と緩和ケアに行ってきました。

血液内科では悪性リンパ腫の経過観察の為です。

昨年診断的治療の為、リツキサンで寛解になり、さらに婦人科のTC治療の副産物で完全寛解になりました。

でも、悪性リンパ腫って完全には治らない?みたいです。

先生いわく、

「悪性リンパ腫は根っこが残りやすいんですよね」

だそうです。

だから「完治」ではなく「完全寛解」です。

また再発する可能性があるので、定期的に

検査をする必要があるということで、今回も血液検査と触診がありました。

血液の腫瘍マーカーが300台から500台に上がっていましたが、一応基準値内には入っていました、

先生はちょっと気にして下さっていたので、

「風邪😷でもマーカーが上がることはありますか?」

とお聞きしたら、

「風邪でも、炎症反応が出て上がるんです」

とのことでした。

「先週血液検査をした時に、風邪が治りきっていなかったので、そのせいかもしれません」

と、いうことでまた2か月後の予約をお願いしました。

先日、ゲノムの先生から、

「悪性リンパ腫も、卵巣腫瘍や子宮体がんと異常遺伝子が一緒で、PMS2が原因で、リンチ症候群(家族性腫瘍)からきている」

と教えていただきましたと伝えました。

私のかかっているのが正確には、

「腫瘍・血液内科」

ですが、先生は血液の専門家なので、

この大学病院の腫瘍内科は家族性腫瘍を扱っていない。

ゲノムもいずれはやろうかという段階とのこと。

婦人科で「腹膜播種の再燃」と言われていて、MSI-hi患者にキイトルーダが保険適用になったので、婦人科はダメでも相談、治療ができないか確認したのですが、やっぱりできないということでした。

話が飛躍していると思われるかもしれないですが、ゲノムで3つのがんが、ひとつの遺伝子異常からきているということは、ひとつの治療方法で、3つが治る可能性があるということです。

今回のMSI-hi患者にがん種に関係なくキイトルーダが使えるようになったということは、実は凄い❗❗ことであって、初めて遺伝子レベルでの診断に対する治療が正式に認められたと言うことなのです。

ところが、肝心の治療部門は?となると、どこがやるのか、やれるのか全く決まっていない、どこもやらないというのが、まさしく私が置かれた状態だとわかりました。


がん患者の半分は標準治療で助かるけれど、残りの半分は、標準治療では助からないと聞きました。

あとは自分で高度先進医療や治験を探すか、自由診療で効くかどうか未知の治療を試してみるか、食事療法か宗教かもしくは治療を諦めて緩和ケアに行くかしかないというのが、残り半分の患者の残された道です。

標準治療しかしないと公言している医師に対し、いくらそれ以外の相談をしてもダメなのに、私はまさしくそれを今まで婦人科の医師にしていました。

「うちでは、遺伝子解析をしても、する治療は変わりません、標準治療しかしません」と、治療を始めるまえからはっきり言われていて、その時はずいぶん冷たい先生だなあと思いましたが、それが現実です。

ふつうの病院では標準治療以外を治療と認めない、でも患者の半分が、それ以外の治療で、良くなるかまたはそれ以上悪くならない治療を必要としている。

昨日、緩和ケアの先生とも話をしていて良くわかりましたが、大学病院の医師は標準治療があたりまえなので、患者がいくらこんな治療がんあるから試してみたいといってもダメで、治療方針を決めるのは医師だからだそうです。

でも、標準治療までは厳密なレールの上を1mmたりともずれることなく走らされますが、治りませんでした、終点です、あとは知らないから、どこにでも好きなところで好きにしなさいと荒野に投げ出されてしまう。

半分の患者はあたりまえですが、自分の命は大事なので、あとは死のうが生きようが知らないと言われたら、当然、必死になって道を探すのに、道しるべなどどこにもないのです

そして、がん難民と言われてさ迷い歩いています。

誰が、どこが受け入れてくれるのか、やはり自分で探すしかないのでしょうか?

近赤外線療法が、すべてのがんに効いて、標準治療になってくれれば良いのですが。

そして、そのときまでどうにか生きて居られると本当に良いのにと思います☺

油断は禁物だけど、リンパ浮腫術後のQOL変化

おととい、表参道にあるクリニックで、リンパ浮腫の吻合手術後の経過を診ていただいてきました。

日帰り手術だったので、もし何かあった時の為、先生の直通電話も教えて頂いていました。

何事もなく、翌日、その3日後と傷口のチェックがあり、翌週もと極めて順調に過ごしてきました。

足の太さがすぐに変わるということは、私の場合ありませんでしたが、術後皮膚が柔らかい感じが私にも先生にもわかりました。

1週間後には先生が

「2段階くらい良くなっています」

とのお言葉☀

今まで一年半くらい、まともに歩くことが出来なくなってしまっていたので、嬉しくて、もう気分はすっかり治ったつもりになりました。

主人が急なお誘いがあって、

「明日はゴルフ⛳に行って来る」

ということだったので、急遽私も予定を立てて私も独りで外出決行。

(主人には内緒で)

珍しく主人がゴルフに行く時間に早起きし、上野の東京国立博物館へ。

12月末期限切れになってしまう株主優待のフリーパスと、特別展が観覧できる券4枚をいただきました。

特別展をやっていなかったので、常設展示をササッと観覧し、足のことを考えてすぐに地元へ直帰しました。

駅ナカを通ると、(前から買いたいと思っていたけど外出できなかった)お花が目に留まり、大好きな濃いめのピンクのスプレー薔薇を、1本ずつ選んで5本購入💐

その隣の出店では、フランスの冷凍食品が初めて売られていて、なかなか手に入りにくいクロワッサンを探したらちょうど10個入りがあり、迷わずゲット。

大好きなマカロンも20個入りだけど、小さいから大丈夫と買ってしまいました。

もしかしたらと聞くとやはりピカールで、前から試してみたかったのでラッキーでした。

お昼はTGI FRIDAYで、チキンステーキ🐔とコーラ、ホットコーヒー☕を頼み、優待券など使って支払いました。

1050円のところ、ワタミからいただいた主人宛のお誕生日の券と株主優待で1000円と現金50円だけの支払い。

(いつも少額で申し訳ないです💦)

ここでこのまま帰れば良かったのですが、買い物好きのスイッチが入って、カルディではお正月のお餅、生パスタなどを、紀伊国屋でも立派な産直のカリフラワーなど、ネットではなかなか手に入りにくい物を、購入してしまいました。

気が付けば、両手いっぱいにズッシリと重い荷物の山です。

当然手術後の、安静にしていなければいけない足にも、負担が掛かっているのがわかりました。

家に帰って直ぐに足を見ると、やはり手術前のように腫れて膨れてしまっていました。

急いで冷蔵庫の中に冷やしてある.COOL LOTIONを塗り、クリームでマッサージ、ロキソニンテープを張り包帯、チューブで固定とめんどうなケアをしました。

今までのように氷や、保冷剤、アイスノンなどで患部を冷やす必要がなくなったのは、手術をして確実に良くなっている証拠だと思います。

ただ抗がん剤の後遺症で、手足の感覚が麻痺しているので、足は靴下やスリッパを履いているのかもわからないような状態なので、ふつうより効果が実感しにくいのが残念です。

昨日も、クリニックの後、クリスマス用の買い物に主人と一緒に行って歩き疲れ、気がつけばさらに足はパンパン。

その上家に帰って疲れ果て、足のケアもせず爆睡💣💤してしまい、起きた時には、

「足が2倍になっているぞ」

と主人がいうほど腫れていました。

と言うことで、手術後も無理せず、重い物を持つのは厳禁です。

でも手術をしたことによって、歩けるようになることで、家で一日中足を高くして冷やしている生活から開放されるだけで、精神的にも肉体的にも全くQOLが違ってきます。

病気が良くなったわけではありませんが、少しの灯り✨が灯ったように思いました。☺