トリプルキャンサーのブログ

多少でもどなたかの参考になればと書き始めました

医師のけげんな表情

一昨日は経過観察中の月1回の健診で、血液検査後に婦人科受診を受診しました。

いつものように主人と二人で診察室に入ると、医師が挨拶もそこそこに、

「血液検査ですが…」

と、こちらも先生も一番気にしていることなので、(たぶんマーカー値が倍くらいに上がっているのだろう)

と内心ガックリしながら検査結果の紙を指差す医師の指もとを覗きました。

医師は、

「実は、またマーカー値が下がっているのです。基準値が35以下ですが、今回は39です」

前回が46でわずか7しか下がっていないのですが、先生は前回、今回とも当然上がっているものと思っていたようでどうにも納得いかない様子。

今年2月に既にマーカー値が2000になり、境界悪性の為効かないと言われていた抗がん剤を9回し、50台になるまでは順調でした。

でもそれからはマーカーは基準値以下にならないばかりか、PETでは「腹膜播種の再燃」という読影結果に、医師もこれ以上出来ることはない…ということで標準治療外のオプチーボを薦められました。

当然、'再燃'となれば当然マーカーが上がってもおかしくないので、医師も意外だったと思います。

怪訝そうな医師の言葉に主人が、

「先生には信じてもらえないかもしれないですけど…」

と前置きして、

「僕の先輩が働いている会社で作っているβグルカンの入った健康食品を、だまされたと思って飲んでみて、と言われて飲んでいるのです。無料で送ってくれて、量を増やしたほうが効果があると言われてずっと飲んでいます」

「レーガン大統領ががんになった時、トラック一杯もβーグルカンを飲んで治ったっていう話です」

とその商品のカタログのにあったことを説明していました。

私はそれだけだとくだらないと一蹴されるかと思い、温熱にも行っています、保険適用なので」

と付け加えました。

医師は珍しく興味をもったのか、前回の診察の時にはインプットしなかったふたつについて、電子カルテに記載しながら、

「効けば何でもいいんですよ、

いつから飲んでいますか?

体に悪影響がないならいいですよ」

と喜んでくれたようでした。

私も何が効いているのか、いないのか正直わからないのですが、体調面ではサブイレウス気味で、大腸検査では

「カメラが途中までしか入らなかった」とか、

「奇跡的に通じている」

と言われています。

その為、お通じの薬を何種類も飲んでいたのに、いただいたβグルカンと乳酸菌の2種類を指示通り一日12、3袋飲みだしてから、そのゼリー状のものがまさに直通という感じでスムーズに出て行ってくれるようになっています。

(ごめんなさい。ほかに表現ができなくて)

そういう訳で、今回もマーカーが下がってうれしい気持ちはあるのですが、平穏なひとときも長くは続かないだろうと、次の一手を準備すべく動けるうちに、今年中に出来ることは備えておこうと、明日(もう今日)も外出する予定です。

ブルータス、おまえもか

ふざけている訳ではなく、また期待を裏切られやりきれない気持ちです。

大袈裟だったかもしれないですが、婦人科系であればNO.1の手術症例数を誇り、日本で1、2を争うがんで有名で、私も以前婦人科、血液内科共にセカンドオピニオンでお邪魔させていただいている病院の先生に意見をうかがいました。

昨日、対がん協会の面談による無料相談が東銀座であり、相談相手のO先生が先の病院の現役の先生だったので、電話より直接お話を聞きたかったのです。

内容は、腹膜播種の再燃で、リンチ症候群でMSI-hiの患者に保険適用される予定のキイトルーダによる治療を、その先生の病院でしてもらえるかでした。

結論から言うと、答えはNOでした。

理由は幾つかあり、

①他の病院で治療した患者は受け付けない

②卵巣境界悪性はがんと区別しており、境界悪性はがんの標準治療しかできない

新しい薬はだめという意味(✳1)

③卵巣境界悪性と一度診断されたら変えられない(✳2)

とのことでした。

✳1、2はゲノム検査をした病院の婦人科の先生が同じセリフを言っていて、婦人科学会の取り決めとなっているようです。

一方、O先生と同じ病院の元上司で、婦人科のトップだったT先生(同じく対がん協会の先生)は、先日電話相談で、境界悪性=がんですとおっしゃっていました。

がんは進行性の病気で、その細胞も変化していくのに、なぜ組織の一部だけを採って顕微鏡で覗いてみた、病理の先生の意見だけが最重要視され、病名の最初であり最後の判断名にされるのか?

病理診断を参考にしながら、進行していく病気を診て、検査し、最終的に臨床で判断するのが主治医の役割だと思います。

でも、婦人科の先生は、病名は病理の先生の病理診断で決まり、境界悪性と判断されたら、再発はありえないと断定して、経過観察中は何も疑わない、考えない、判断を変えないと婦人科学会として取り決めており、ある意味思考停止している人たちの取り決めごとを患者は無条件で受け入れなければいけないのです(命を懸けなければいけないことと一緒)

ところで昨日対応していただいたO先生は、とても良い印象の方なのです。

ただ置かれている立場は、病院、婦人科学会の代弁者であり、自身でおっしゃっている通りその病院は「保守的」で、オーソドックスで決められたことしかできないし、言えない、新しい治療が認められたとしても、治験でもないし、すぐに取り入れるわけにいかないということなのでしょう。

でも収穫がなかった訳ではありません。

'有名な武蔵小杉のK先生なら日本一の腫瘍内科の先生だから治療してくれると思いますよ'

(婦人科ではムリ)

ということで、めげずに次をあたってみるつもりです。

リンパ浮腫の手術をしました

念願のリンパ浮腫手術をしてきました。

表参道にある再生医療専門のクリニックで、マイクロサージェリーは東大卒の先生が多いそうですが、こちらも東大卒の先生です。

静岡県立がんセンターにもいらした細胞の研究をしていた形成外科の先生です。


一昨年11月に卵巣や子宮、リンパ節、小腸などの 切除をした手術の後遺症が、去年の夏に左足に出始めました。

さらに卵巣境界悪性、悪性リンパ腫(ろほうせい)の再発も、リンパ浮腫の進行に拍車をかけたようです。

昨年、悪性リンパ腫はCA-125が上昇していく為、原因を確定するための[診断的治療]として分子標的薬リツキサンを4回投与し寛解、さらに今年になって卵巣境界悪性の治療で抗がん剤TCを9回でやっと経過観察になりました。

今まで病気を確定し治療するのに時間がかかって、足のリンパ浮腫の治療をする余裕がなかったのですが、病気が落ち着いた間隙をぬって日帰りでマイクロサージェリーを無事終えました。

傷んできちんと機能しなくなり、リンパ液が染み出ているリンパ管を、静脈に繋げてリンパ液を流してあげるようにする手術です。

膝の上下内ももに5cmほどの切り口をつくり、リンパ管を探し出して事前に探し出してある静脈に、髪の毛よりさらに細いナイロンの糸で0.5mm前後のそれぞれの管を縫い合わせていく、たいへん細かい作業です。

切り口は2ヵ所で3本のリンパ管を静脈にそれぞれ繋いでいきました。

患者はモニターを通して3時間程の手術の一部始終を見ることができます。

早ければ手術直後🐰、遅い人は半年後に🐢効果が実感できるそうで、私は足の太さはまだ変わっていないですが、皮膚の柔らかさが少し戻ってきて、感覚も抗がん剤の後遺症でしびれや軽いまひがあるものの、リンパの流れが少し感じられるようになっています。

術後は医療用ストッキングやサポーターをしておくことが大事で、しておかないとせっかく手術の効果がでないとのことです。

手術前の検査で、左足だけでなく右足も軽いリンパ浮腫があるとのことで、しばらく様子を見ることになりました。

リンパ浮腫の手術は保険適用になっていて9万円弱をカードで支払い、高額限度額適用申請を事前にしてあるせいか、その後の傷口のケアでは支払いが滅茶少額で済んでいます。

今たくさん痛み止めと抗生物質を飲んでいるので、術後のお薬の処方はなしでした。